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まえがき・凡例・付録 :研究社 新英和・和英中辞典

この「凡例」は、研究社 新英和・和英中辞典の凡例 に基づいて作成されています。

まえがき

 辞書は出版されたその日から改訂の仕事が始まる. 言葉は停止することなく流動するからである. 昨今の時代の流れもまた言葉の流動を早めている. その流れて止まぬ言葉をいったん堰止めて辞書というダムの中で, 生成変化する言葉の情報を収集し整理する. そして, これまで江湖より支持を得てきた辞書も必然的に改訂の必要に迫られる.

 本辞典の初版(1967 年)は故岩崎民平先生を主幹として出版され, 版を重ねるごとに多くの学習者と一般利用者の支持を受けてきた. 今回の第 6 版は, 5 版から数えて 9 年ぶりの大改訂である. そのねらいは, 改訂後の変化に対応した語彙語義の増強を基本に, 学習辞典と一般辞典とが有機的に結合する英和辞典を編集するということであった. また幅広い利用者が検索しやすく, 親しんでもらえる辞書にするよう工夫を施すことであった.

 第 6 版の改訂での主だった特徴は以下に列挙するとおりであるが, 特に今回もまた, 5 版と同様に日本語に精通した米国人 David P. Dutcher 先生, 英国人 Stephen A. C. Boyd 先生に A から Z まで各見出し語の記述を細大漏らさずチェックしていただいた. 数多くの適切なアドバイスやコメント, 目から鱗が落ちるような日英語の相違についての鋭い指摘などにより本辞典の受けた恩恵は計り知れない.

改訂版編集概要

 1 総収録語数を約 9 万語とした. 見出し語, 成句, 句動詞などを追加補強した.

 2 新しい語義も大幅に追加し, 意味の流れがより鮮明になるよう整理し体系づけた.

 3 学習基本語の重要な語義には太字を用いて初学者にも検索しやすいようにした.

 4 文型に再整理を施し, 共起する前置詞や副詞などを特記し文型・語義と用例とが有機的に結びつくようにした.

 5 用例に関しては親しみやすく口語的な例に差し替えたり追加補充もした.

 6 英米で日常的に用いられている口語, 俗語, 卑語また固有名詞なども増強し, 時代の要請に応えられるように時事的な英語にも配慮した.

 7 成句や句動詞を拡充し, それらの検索が容易になるよう工夫した.

 8 日本人が誤りをおかしやすい英語の語法には囲みを設けて注意を促した. 文化的背景, 異文化, 歴史的背景などの記述にも新たに囲み欄を設けた.

 9 発音表記を全面的に見直した. これは英米における最近の発音の変化と, 新たに高等学校における学習指導要領が改訂されたことにより, 発音が従来よりいっそう重視されることに対処するためである. 発音記号は従来の [ ] に代えて / / で囲んで示すこととしたが, これは最近の言語学や辞書編集の傾向を反映したものである. さらに新たに sit の母音に対して /[N16-A228]/, look の母音に対して /[N16-A22A]/ の記号を導入し, 実際の発音をより忠実に示すことにした. また今後は実際にアメリカ人に接する機会がいっそう増大することを考慮に入れて, アメリカ発音の大きな特色である city などに現われるいわゆる「有声の t」を /[N16-A23B]/ で示す方式を採用した.

10 語源の記述は学習辞典としての立場を守りつつ日本語による説明を中心とした. 特に, 重要な語には語形も示し, 語源と語の関係・派生関係が理解しやすくなるように配慮した.

 今回の改訂にあたり情報や叱咤激励などのお手紙を下さった多くの利用者の方々のあたたかいご支援に深く感謝する. また編集委員・執筆者そして協力者としてご尽力くださった方々に心からの謝意を表し, そのお名前を別記してお礼の言葉にかえさせていただく.

 社内では, 幾多の困難のなか終始献身的な手助けをして下さった編集担当の長井寛三氏, 白崎政男氏, 根本保行氏には大変お世話になった. また, 全面組み替えから各段階で複雑・多様化する校正刷りを下版から製本に至るまでご苦労頂いた組版と制作の方々に心から感謝する.

 このように一同の創意と協力とによって生まれ変わった本辞典を, 故岩崎民平先生並びに初版以来の関係者すべてに捧げたい.

 以上, 本改訂に一同は全力を傾けたつもりであるが, 利用者においてお気付きの点があれば, ご教示を賜われば幸いである.

 1994 年 9 月 編者


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