英和和英

【法律】《英》被保険利益((保険に保護されるべき利害関係．つまり保険契約の申込者と保険給付の受取人が，当該発生可能性のある損失potential lossに対して“付保対象となり得る利害関係”を持っている状態をいい，万一付保の対象とした事態が起こった場合には，当該被保険者または保険金受取人は経済的あるいは情緒的な損失をこうむる．insurable interestの概念は，「生命保険の概念」の基礎になっている．法は，長い間「他人の死亡で利益を得ることは公序public policyに反する」と律してきている．insurable interestの概念は，英国議会English Parliamentの立法化によって18世紀に始まった．insurable interestを求める目的は，賭けwageringに対する公序を強めかつ被保険者の生命（life of the insured）あるいは付保財産の寿命（life of the property insured）にinsurable interestが存在しない限り，人には報酬を与えないことにより殺人homicideや放火arsonにおける金融への刺激を縮小することにある．insurable interestが存在するかどうかの疑問は事実に基づいて決定される（factual determination）．insurable interestの存在は被保険者と受益者の関係に依存しているが，この関係には金融的・人的側面（financial and personal nature of the relationship）も含まれる．このinsurable interestが存在しない限り，「保険契約insurance contract」は適法には成立せず当初より無効となる．米国では，「伝統的生命保険」（特に終身保険WL）に必要性を求めなくなった消費者ニーズを充足させようとする努力の結果，多くの生保会社が「insurable interestの概念」を拡大して「保険引受underwriting」の基準を修正する動きが顕著になってきた．その現れの一つが“受益者の指定beneficiary designation”の数を制限しない商品の提供である．これは「受益者指定」ルールの拡大である．しかし，常に念頭に置かれなくてはならない原則はinsurable interestの概念であり，たとえルールを修正しても基本ファクターはinsurable interestの概念である．なおinsurable interestの定義は「自己のための契約one's own life」と「他人のための契約another person's life」の両者の場合で異なる；⇒amount insured, homicide, insurable value, 《英》Insurance Companies Act 1774, evidence of insurability, conversion privilege))