Mandatory Securities Valuation Reserveとは 意味・読み方・使い方

【会計】《米》法定有価証券評価準備金(('58年1月〜'91年12月末の間，NAICによって生保会社が（有価証券への）投資損失の可能性に備えて積み立てることを義務付けられてきた準備金（「負債勘定」として積み立てられてきた）．NAICは'92年度から旧MSVRを拡大して抵当貸付/不動産/エクイティへの投資に対する投資損失準備金investment reserveを含めて「資産評価準備金AVR」と名称変更した．従前のMSVRは，米国生保業界によって'48年に組織された「ウォード委員会Ward Committee」が独自の実態調査に基づく理論武装を行った結果'51年に創設されたもの．当時，MSVR創設の弾みとなった要因としては2つあった．一つは50年代初期の私募債発行private placementが急成長したこと，今一つは保険会社のsurplusが資産売却損益capital gains and lossesによる変動を受けないようにする必要性があったことである．MSVRの対象は，有価証券だけに限定され，その他の生保資金運用先（例えば不動産/住宅抵当貸付/リートREIT等）に対する損失準備金はなかった．ACLIのデータ（'60〜'89年）によると，MSVRは年度によっては急な上下を繰り返しながらも総じて右肩上りの傾向を示し資産損益のショックアブソーバーとしての役割を担ってきた．しかし，生保会社の支払能力を確保するには力不足となり'92年度決算からはMSVRに取って代わりAVR/IMRという2つの新しい「投資損失準備金」が生保会社のC&Sを構成するに至った．つまり，MSVRからAVR/IMRへの変更によって，AVRは信用リスク等に対する準備金，IMRは金利リスクに対する準備金，という位置付けが明確になった．いずれもGAAPにはないSAP特有の準備である；略MSVR；≒AVR；⇒C&S, capital, IMR, NAIC, surplus))